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2018.12.17
Monday

oteshio店長コハゼの「着物相談室」その3

oteshio店長 コハゼ

あっという間に3回目の相談室!なんか、モチャモチャした悩みに、私がにゃんとかするわ!
Q  着物初心者です。自分で何とか着れるようになってきたから、普段のおしゃれ着に着物でお出かけしたいんですが、いざとなると人の目がコワイです。巷では「着物警察」と呼ばれる、着物チェックして、着物選びがおかしいとか、着方がヘンだと指摘する人がいるらしいのです。そんな人にあれこれいわれたらヘコんでしまうなって、怖気づいてしまいます。

A  確かに、着物って洋服だらけの中で着ると目立つわよ。私にしたら、視線を感じて振り向けばうっとりして「なんて素敵な毛並みなの」って褒められることなんていつものこと。でも、そういう優しい目線や声には情があるでしょう。
たまに、知らない人が、電車で後ろのお太鼓が直してくれたり、帯締めの解けているのを教えてくれるって話を聞くけど、それだって「指摘」じゃなくって「親切」でしょう。
あなたのおしゃれのセンスの良し悪しはわからないけれど、日本人の文化継承を思うと、着物を着る人がいなくなっている今は「着物を着てくれてありがとう」って思ってる人は案外多いはず。知らない人と着物話で親しくなれるって、むしろ着物の幸せでしょう。

あなたが恐れている、その「着物警察」の発言には高みから指摘するような悪意があるってことよね? そういう人に限って「私は着ないけど、母が着物をよく着てたから詳しいの」とかいうのよ。自分は着ないのに、人の着るもんを評価するなんて、それって相当みっともない行為でしょう。そんなおかしな人にいわれるかもしれないってビクビクしてるの? そこまで卑屈に妄想してたら生きづらいわよ。

それに、これは肝心なことだからいっとくけど、あなたのいう「着物初心者」ってなによ。「洋服初心者」なんていうの?着物だって、着るモノでしょ。茶道や華道なんかと違うの。習い事じゃないんだから、初心者も上級者もないでしょう。ましてや普段着なら、おしゃれは自由でイイ。
人生は失敗でしか成長しないんだから、どんどん着て、失敗して、着物を自分のものにするのが賢いオンナのおしゃれ。