江戸小紋|三田村さんとの出会い

鱗文様の中に、「鮫」「行儀」「角通し」。
江戸小紋を代表する三つの文様を染め分けた、三田村さんならではの一枚です。
oteshioを始めた頃は、古い着物や帯などを中心に扱っていました。
少しずつお客様が増えていくにつれ、サイズの問題やコーディネートのことなど、古い着物だけでは、私が思うようなご提案が難しいと感じることも増えてきました。
そこで、いろいろと考えました。
もし、お客様が初めて一枚の着物をお誂えするとしたら。
どんな着物が、一番喜んでいただけるだろう。
私なりに考えて、行き着いたのが「江戸小紋」でした。
けれど、その頃の私には江戸小紋とのつながりが、まったくありません。
当時よく通っていたのが、oteshioオリジナルの三分紐や帯揚げをお願いしていた京都の小物屋さんでした。
そこで私は、江戸小紋のことをあれこれ聞いて回っていました。
江戸のものを、京都で聞いて回る。
今思うと、おかしな話ですよね。
そんなことをしているうちに、ある時、
「上野さんにぴったりの江戸小紋屋さんがいるから、紹介したい」
と言われました。
「えー、どこが私にぴったりなんですか?」
そう聞くと、
「同じ体育会系なところ」
という答え。
それが、三田村浩幸さんとの出会いの始まりでした。
初めて三田村さんとお会いしたのは、三田村さんが札幌へ出張にいらした時。
仕事の合間に、当時のoteshioへ立ち寄ってくださいました。
前のお店は古いビルの一室。
床はひび割れたコンクリートがむき出しで、もちろん畳の部屋なんてありません。
そんな場所に江戸小紋屋さんをお迎えしたのです。
後になって三田村さんから、
「あの時は、本当にびっくりした」
と聞きました。
今、あの頃を思い出すと、私の方が冷や汗ものです。
それでも話は早かった。
そこはやっぱり、体育会系同士だったのでしょうか。
「やりましょう」
その一言から、oteshioの江戸小紋展が始まりました。
古い着物や帯から始まったoteshioが、お客様のために初めて「お誂え」を考え、その答えとして選んだ江戸小紋。
そして出会った三田村さん。
体育会系の「やりましょう」から始まったご縁は、気がつけば今年で18年目を迎えます。
▶︎ 三田村浩幸 / artist
三田村浩幸さんの仕事と作品をご紹介しています。
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岩下江美佳さんの染めと、oteshioでご紹介してきた作品について。



